LTV (顧客生涯価値)
一人の顧客が取引期間を通じて企業にもたらす利益の総額
LTVとは? 定義と重要性
LTV(Life Time Value:ライフタイムバリュー)とは、「顧客生涯価値」と訳され、ある顧客が取引を開始してから終了するまでの間に、企業にどれだけの利益をもたらしてくれたかを表す指標です。
現代のマーケティングでは、新規顧客を獲得するコスト(CAC)が高騰しています。
そのため、「一度捕まえた顧客に、いかに長く、多くお金を使ってもらうか」というLTVの視点が、ビジネスの存続を左右します。
計算式(SaaSとECの違い)
ビジネスモデルによって計算式が異なります。
🏢 SaaS(サブスクリプション)の場合
LTV = ARPU(平均単価) ÷ 解約率
🛒 EC(リピート通販)の場合
LTV = 平均購入単価 × 平均購入頻度 × 継続期間
計算例(SaaS)
月額5,000円のサービスで、毎月2%の顧客が解約する場合:
5,000円 ÷ 0.02 = 250,000円
つまり、1人の顧客を獲得すれば、将来的に25万円の売上が見込めるということです。
LTVとCACの黄金比率
LTV単体で見るだけでなく、顧客獲得コスト(CAC)とのバランスを見ることが重要です。
これを「ユニットエコノミクス」と呼びます。
- LTV ÷ CAC > 3(推奨):獲得コストの3倍以上のリターンがある状態。健全。
- LTV ÷ CAC < 1(危険):獲得すればするほど赤字。撤退か抜本的な改善が必要。
LTVを最大化する3つの要素
LTVを構成する要素は以下の3つしかありません。これらを改善することがLTV向上に直結します。
1. 単価を上げる(アップセル・クロスセル)
上位プランへの乗り換え(アップセル)や、関連商品の同時購入(クロスセル)を提案し、1回あたりの支払額を増やします。
2. 頻度を上げる(リピート促進)
ECであればメルマガやLINEで再訪を促します。SaaSであれば、ログイン頻度を高める施策(通知など)が有効です。
3. 期間を延ばす(解約防止)
カスタマーサクセスによるサポートや、年契約プランの導入などで、解約率(チャーンレート)を下げ、契約期間を長期化させます。