病院・クリニックのKPI一覧
初診数、診療単価、病床稼働率など、医療経営の健全化に不可欠な指標ガイド。
医業収益を分解する基本式
病院経営の基本となる「医業収益」は、以下のように分解できます。
どこにボトルネックがあるのかを特定することが、経営改善の第一歩です。
医業収益 = 延べ患者数 × 診療単価
初診数 + 再診数
基本料 + 特掲診療料
外来部門の重要KPI(集患と単価)
1. 新患数(初診患者数)
経営の将来性を左右する指標です。減少傾向にある場合は、ホームページの見直しや、地域医療連携の強化(紹介患者の獲得)が必要です。
2. 再来率(リピート率)
再来率 = 再診患者数 ÷ 延べ外来患者数 × 100
慢性疾患の管理ができているか、患者満足度が高いか(接遇や待ち時間)を測る指標となります。
3. 外来診療単価
外来診療単価 = 外来収益 ÷ 延べ外来患者数
単価を上げるには、各種加算(管理料など)の算定漏れがないかチェックしたり、検査・処置の適正化を図ります。
入院部門の重要KPI(稼働と在院日数)
入院施設を持つ病院にとって、最も収益インパクトが大きい領域です。
1. 病床稼働率
病床稼働率 = 在院延べ患者数 ÷ (許可病床数 × 日数) × 100
一般病棟では85%〜90%程度が理想とされます。低すぎる場合は集患不足、高すぎる場合は救急受け入れ困難などのリスクがあります。
2. 平均在院日数
平均在院日数 = 在院延べ患者数 ÷ ((新規入院数 + 退院数) ÷ 2)
DPC(包括払い)病院では、入院期間が長引くと日当りの収益が下がるため、クリニカルパスを活用して在院日数の短縮(早期退院)を目指します。
3. 病床回転率
1つのベッドを月何回使ったかを示す指標です。回転率が高いほど、多くの患者を受け入れていることになります。
地域連携・機能分化の指標
紹介率・逆紹介率
地域の中核病院としての機能(急性期など)を果たしているかを測ります。
- 紹介率:他の医療機関から紹介された患者の割合。
- 逆紹介率:状態が安定した患者を、地域の診療所へ逆紹介した割合。
これらが高いと、地域医療支援病院などの認定要件を満たし、診療報酬上のメリット(加算)が得られます。